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汎用GISについて考えてみる、新しい情報活用のカタチ

  • K-robot 広報担当
  • 5月18日
  • 読了時間: 3分

更新日:5月20日


―ツール・ド・九州を支えたテクノロジーから見える未来―


地図の見方が、今まさに変わろうとしています。 私たちが開発している「ツール・ド・九州」のための地図情報システムは「汎用・高機能」という特性を持つソリューションです。いわば“誰でも使える情報地図”。難しい操作や専門知識がなくても、現場での出来事を「見える化」できるツールです。

2023年から「ツール・ド・九州」という国際ロードレースイベントに参画し、基幹システムとしてGISソリューションを実戦投入したのは先述の通りです。複数の行政区をまたがる全長400km以上にもなるレースコース、リアルタイムで移動するスタッフ・選手・車両…。これらを一つのマップで統合・管理するというのは、なかなかのチャレンジです。

とはいえ、私たちが目指したのは「誰でも扱える」「情報の共有が自然にできる」GIS。現場の人たちが、位置情報や出来事をスマホから簡単に地図へ投稿し、他のスタッフもすぐにその情報を確認できる。こうした情報の「自動収集と可視化」のしくみは、イベントの運営を大きく助けることができました。

本シリーズでは、この実体験を踏まえながら、地図情報システムの現状や今後の活用可能性についてお話していきます。まずは「そもそもGISってどのくらい使われているのか?」という点から掘り下げてみたいと思います。

―技術はある。でも使いこなされていない?―

日本では近年、GIS(地理情報システム)という言葉がじわじわと広がりつつあります。防災、まちづくり、インフラ管理、さらには観光案内まで、様々な場面で活用されています。しかし「本格的に使いこなしている」と言い切れる現場はまだまだ限られているのが実情ではないでしょうか。

自治体の中には、災害時の地図情報を紙ベースで管理しているところも少なくありません。せっかく高精度な航空写真や地理データがあっても、それを扱うには専門的なスキルが必要とされ、「わかる職員に任せきり」になってしまうケースも多いです。いざGISを導入してもスピーディな情報更新や検索性といったシステム特有の強みを活かすことができず、高級なPDF地図のような使い方になってしまっている場合もあるでしょう


このような「地図情報システム」への難しさへのイメージが根強く、導入しても活用が進まないという悪循環が生まれています。


私たちはこの現状に対し、「もっと軽やかに、もっと現場寄りに使えるGISはないのか?」という問いを立てました。その答えが、どんな業種でも導入しやすい“汎用GIS”というアプローチです。それは多くのステークホルダーが多様なオペレーションを同時多発的に進める「ツール・ド・九州」ならではの問いだったのかもしれません




次回は、この我々が開発した汎用GISが目指す姿と、なぜ“誰でも扱えること”が鍵になるのかについて詳しくお話しします。

 
 
 

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